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Architectur -建築設計-
建築物を建てる際の知識、経験、失敗談、思い付いた事、教えて頂いた事、後悔したこと
諸々の雑記帳のようなページです。
住宅建築の参考として、ほんの一文でもここを見ていただいた方のお役にたてばと思います。



今からウン年前、当時29歳の私は結婚してから3年目そろそろ子供でもつくろうかといったところでした。
ただそれまで住んでいたのが、自分の独身時代から借りているワンルームのアパートで、とても子供をもうけ育てていくといった環境にはありませんでした。
何度か公団の、賃貸団地の抽選に申し込んでいてもっと広いスペースの住まいを求めていたのですが、なかなか思った様には、進まない状況でした。
 その頃、バブルも終わりで住宅取得金利も3〜4%と低い設定になっていてうーんこの際マンションでも買うかという考えを持ち始めました。
ただし購入の頭金があればという話であり、家庭の貯金通帳はというと、結婚して3年、気軽に二人でいつでも、どこへでも行けるといった状況にあったせいかまったくさびしい状況でした。
しかたない、と当然のことながら当時離れて居住していた実家にどのようなものか、おずおずと相談にいったのです。
はたして帰省し、そこではたと気がついたのです。実家の敷地には、祖父母世帯が住んでいた家と、それまで自分の親が住んでいたぼろっちい木造平屋建の家があり、こちらは祖父母が片づいてしまって後、空き家のままほうっておかれ見るも無惨に、後は朽ち果てていくだけといった状況にありました。
 さて中に入って見ると、ますますどうしようもない状態、これはと思いました。ニヤリ..そうです、これをこわしちゃって新しく建てればいいんだ、やった、そうしよう。と親への了解も取りつけ、資金面の援助も後で絶対返すからといったところで、拝み倒し(ちゃんと返した)さて、あとはどんな建物にするかとなったのです。
 当時の自分はまだ住宅建築の知識には乏しくまた、早く建てたいとの思いこみ激しく、もうまっしぐらに住宅展示場なんぞというところに友人と二人でいってしまったのです。
資金的な余裕もない、さりとて広い家は欲しい、何しろ早くなんて思いこんでいるわたくし、地震には強いだろう、なんて単純に思いこんでいた2×4住宅の見本建築が、そこにパックリ口をあけて待っていたのです。たまたま、なにやらキャンペーン中ということもあり、それにも耳がとられ、トントン拍子に話が進み相手をしてくれたまだ若き営業マンも、若い建主に、なんだこの人たちはというような驚くべき状況で、すなわち即決といった感じで決めてしまったのです。
家を建てようと決めてから1週間位しか経っていなかったのに。
 さてこうして建て、出来上がってしまった住宅、2×4で建てたせいか基本的な部分には、概ね満足といった有様でしたがまだ住宅建築の知識に乏しかったせいか、何年も住んでみると毎年としをおうごとにここはこうすればよかった、ああすればよかったと考えることしきり、それから今までに蓄積し、忘れてはならない事項をまとめておくことにしました